強い酸性の胃液（胃酸）が食道に逆流し、食道粘膜に炎症が生じる病気です。胃酸がのどまで上がってきて酸っぱいと感じるようになったり、胸やけなどの不快感が続きます。喫煙、飲酒などの生活習慣や加齢、肥満、姿勢、食道裂孔ヘルニアなどが原因となります。
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飲酒や喫煙が主な危険因子です。早期では無症状ですが、進行すると食べ物を飲み込むときに胸がしみる感じ、つかえる感じ、胸痛が生じます。早期に発見できれば内視鏡治療が可能となります。飲酒や喫煙をされる方やバレット食道を指摘された方は、定期的に胃内視鏡検査を受けることをお勧めします。

ヘリコバクター・ピロリ菌は、多くは幼少期に口から入り、胃の粘膜に住みつきます。胃に慢性的な炎症を起こし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍だけでなく、胃がんの原因にもなります。内服薬で除菌をすることにより、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防し、胃がんのリスクの低減が期待できます。定期的な胃内視鏡検査をお勧めいたします。

胃の粘膜に炎症を起こす病気で、急激な腹痛や吐き気で発症します。過度の飲酒や刺激の強い食べ物の摂取、ストレス、ピロリ菌感染、アレルギー、鎮痛薬・ステロイド・抗菌薬などの薬剤が原因と考えられています。内視鏡検査をすると粘膜の炎症状態を詳しく観察できるようになっています。

胃粘膜がピロリ菌に感染することが主な原因ですが、薬剤やストレスなどでも発症します。ピロリ菌に感染していると若い方でも発症することがあります。症状としてはみぞおちや背中の痛み、お腹の張り、吐き気、胸やけなどが生じます。潰瘍が深くなると出血することがあり、吐血や血便がみられます。

アニサキスという寄生虫が胃や小腸などに刺入する病気です。激しい腹痛を来します。お寿司や刺身などの生魚を食べた後しばらくして発症します。胃内視鏡検査で虫体を除去することで痛みが改善いたします。

一般的な胃がんは胃炎や萎縮を起こしている胃の粘膜から発生します。原因はピロリ菌感染が主ですが、喫煙や塩分の過剰摂取、栄養バランスの偏った食事なども要因と考えられています。早期発見するためには、内視鏡により、丁寧に観察する必要があります。早期に発見できれば内視鏡治療が可能です。

便秘症の原因は幅広く、原因が異なれば治療法も違います。中には危険な便秘もあるので注意が必要です。強い腹痛や吐き気、発熱などを伴う場合や便に血が混ざる場合は自己療法で対処せずに、すぐに受診してください。

ウイルス、細菌、寄生虫などの腸管感染により発症します。梅雨の影響などで高温多湿となる夏場は細菌が原因となるものが多く、冬場にはノロウイルスをはじめとするウイルス性のものが多くみられます。下痢や腹痛が主な症状ですが、下血・血便や発熱、悪心・嘔吐、食欲不振などを伴うこともあります。

お腹の痛みや体の不調に伴って下痢や便秘などが数か月以上続きますが、検査をしても異常が見られない場合に過敏性腸症候群が疑われます。ストレスなど心理的要因が関連していると考えられています。腸内細菌、食物アレルギー、感染性腸炎も原因として挙げられています。

クローン病やベーチェット病と同じく炎症性腸疾患の一つです。原因は不明ですが、ご自身の免疫が大腸粘膜を攻撃していると考えられております。近年増加している病気で、症状は下痢、粘液便、血便、腹痛などです。難病に指定されていますが、適切な治療で症状を抑制できれば健康な人と変わらない日常生活を送ることが可能です。

潰瘍性大腸炎と同じで明確な原因は不明です。大腸だけでなく全ての消化管に、浮腫や潰瘍を形成し症状を引き起こします。腹痛と下痢が高頻度にみられますが、発熱、栄養障害、血便、肛門病変（痔ろうなど）が現れることもあります。

大腸がんによる死亡者数は増加傾向にあります。大腸がんは気付かないうちに進行します。大腸ポリープ切除術を行うことで、大腸がんによる死亡を予防できることも報告されています。下痢や便秘などの排便異常、血便がみられる方や便潜血反応陽性の際は、定期的な大腸内視鏡検査をお勧めします。

原因には、ウイルス性肝炎（B型、C型肝炎が大半）、アルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝疾患（NAFLD）、薬物性肝障害、自己免疫性肝炎があります。数値に異常があった場合は、生活習慣の改善に取り組み肝機能を高め、悪化を防ぐことが重要です。

肝硬変は慢性肝疾患（B型肝炎やC型肝炎の肝炎ウイルス、脂肪肝、アルコール性肝障害など）により肝臓が硬くなる病気です。黄疸や腹水・浮腫、食道静脈瘤の破裂（吐血）、肝性脳症といった合併症が現れてきます。

一般的に胆のうの中に結石が出来る胆のう結石を胆石と呼んでいます。症状としては、みぞおちを中心とした激しい痛みが典型的で、右肩や背中の痛みを伴う場合もあります。検診などで見つかることも多く、無症状の場合には経過を観察することもあります。

膵液に含まれる消化酵素により、自らの膵臓を消化してしまう病態が急性膵炎です。原因として多いのは過度なアルコール摂取と胆石です。上腹部や背中の激しい痛みや嘔吐がみられ、黄疸や発熱を伴うこともあります。炎症が他臓器に広がりやすく、早期に入院治療が必要です。

膵臓がんは早期発見が難しいがんの一つです。病気が進むと、胃部不快感、腹痛、腰背部痛、黄疸などがみられます。喫煙・膵嚢胞・糖尿病・慢性膵炎・膵臓がんの家族歴などが危険因子とされています。このような因子を持っている方は早期発見のため、積極的に血液検査や腹部超音波検査などを受けられることをお勧めします。